斎藤駿[2004]『なぜ通販で買うのですか』(集英社新書)

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カタログハウス社長の本。
うちは、カタログハウスのヘビーユーザーで、デロンギのオイルヒーターとか、ミーレの掃除機とか使っている。
一度新宿の、カタログハウスの店の建物を見て、儲かってそうだなぁと反感を持ったことがあるが、基本的にはファンだ。
その社長が、自己批判を交えて、通販人生の半生を紹介している。
通販生活の欠点は、売るべきものと売るべきでないものの線引きがちゃんとしていない点だと書いていた。
非常にもっともな自己批判だと思った。
かなり、むちゃくちゃで、手探りに、今の境地に至った理由を書いている。

企業の社会的責任(CSR)は、商売をなりたたせるためにこそ必要だという主張が基本にある。また、客と売り手は対等(客は神様でない!)という思想を徹底的に書いていて、だからこそ、売り手企業は、色を持つべきだという思想につながっている。

今書いていて思ったのだが、ロッキン・オンの渋谷陽一ととても似ている。

本屋で立ち読みしていて買っていないのだが、青山二郎の「利休伝」に、「和敬」という言葉が何度か出てきた。
広辞苑で引くと、「和敬:心をやわらげてうやまうこと。茶道で、「清寂」とともに重んずる。」と書いてあった。
メディエーションの訳語として、「和敬」をあてるのもいいかも。